danishnetのブログ

「デキるネットワークエンジニアになるために。」

責任分界点という考え方。

僕は佐藤雅彦さんの本が好きです。

ぶっ飛んだ事を言って驚かせる様な芸術家や天才肌という訳ではなく(少なくとも著書の中では)、言われてみれば普通の人でもわかる感覚なのに日常のなかから面白い事や不思議な見方掘り出すのうまい、佐藤さんにしかない鋭さを持っているというイメージがありその部分が非常に好きです。
本を読んでいるとはっとさせられることが多く、その思考に少しでも近づきたいと愛読しています。
 
今朝、佐藤さんの著書の毎月新聞という本を読んで、その中で面白い記事?がありました。
簡単に紹介すると、家庭で使う市販の45Lのゴミ袋を買うとゴミ袋はそれを包むビニール袋に入っている訳だが、最後の一枚を使うときにゴミ袋を取り出した瞬間に、そのビニール袋はゴミとなって今まで大切に包んでいたゴミ袋にゴミとして入れられてしまうのだ。
これは非常に面白い瞬間だという記事であった。日常にこんなクラクラを感じる瞬間がいくつもあるという事でした。
 
これを読んだときに、ビニール袋がゴミに変わる瞬間はどの瞬間なんだろうとふと考えてしまった。ビニール袋がその責任を果たし自由となる瞬間はどのタイミングなんだろうと(笑)
袋から出した瞬間?それともゴミ袋に入った瞬間?。。。たぶん答えなどないし、特に他人との損得が発生する問題でもないしこだわる必要はないですよね。
 
IT インフラネットワークの世界では、どこからがどちらの責任だという責任分界点という考え方があって、事細かに責任区分を取り決める事があります。今回のビニール袋の話からそれを連想しました。
 
回線やラックの工事のとき、2者以上の事業社がいるとその責任分界点という考え方が非常に大事になります。光終端装置の設置は事業Aがやるが、その先のRJ-45/Cat5eの2mのLANケーブルの準備と光終端装置側のケーブル接続は事業社Bがやるが、その先のルータ側の接続は事業社Cがやります、といった具合に。これらを当然『事前に』取り決めます。
僕は新米の頃これを初めて聞いたとき、そんな堅い事言わないでその場にいる人ができるところはやったらいいじゃない。と思っていました。
でも、もし何かお金が発生するような不具合があったとき、それの責任を誰が持つかというのはシビアな問題となる。予防策として責任区分を決めておくというのは当たり前と今では考えています。プライベートのときと仕事のときでは考え方のモードが違いますね。
 
ゴミ袋の場合だと、ビニール袋が包装用途としての責任が問われるのはどのタイミングまでなのだろうと考えていました(笑)
 
今ではプライベートでもあるサービスを買ったときの業者相手や、奥さんとの家事の分担など
必要に応じて責任分界点の概念を使用することがあり、非常に役に立っています。